2021.12.23

[お知らせ] 勝手に表彰! 岩沢兄弟による「グッときたデザインアワード2021」発表

2021年12月23日、空間デザインユニット・岩沢兄弟は、「グッときたデザインアワード2021」(通称「g賞」)を発表しました。g賞は一年を通し、岩沢兄弟が「グッときた!」と感じた物事をデザイン視点で表彰するという、主観的かつ一方的なデザインアワードです。

審査にあたっては、岩沢兄(ひとし)と岩沢弟(たかし)が2021年に見聞きしたニュース、ブックマークしたもの、写真に収めたもの、心の片隅に記憶しておいたモノやコトの中から、(個人的に)厳正な審査のうえ、勝手に表彰しています。受賞者(物)の皆さま、おめでとうございます!

グッときたデザインアワード2021 受賞作品

【グッときた車輪部門】「OZモーターズ コンバートEV」

ヴィンテージカーを「電気自動車(EV)」に再生。最新技術を駆使して“古くて新しい”クルマへと蘇らせるOZモーターズの「コンバートEV」。タイヤや車が大好きな岩沢兄弟的には二人そろってグッと来ている活動です。2021年度グッドデザイン賞・金賞も受賞。「あ、本家で受賞してるな」と思いつつも、やっぱり表彰したい。そのぐらいグッドだし、グッときています。

古い車も素敵だけど、技術の進歩も大事。捨てないで手を入れる、オリジナルだけに価値があるわけじゃない、そんな考えが広がるといいですね。(岩沢兄弟)

OZモーターズ コンバートEV

 

【グッときたリモートワーク部門】「REFACTORY antiques 暮らし相談デスク」

埼玉県飯能市にある、ライフスタイルを提案するアンティークセレクトショップ「REFACTORY antiques」の取り組み。まだ伺えていないのですが、ずっと気になっています。店舗をコワーキングスペースとして開くんじゃなくて、相談デスクに専門家(設計士や家づくりに関わる人など)がリモートワークしに来るというスタイルにグッと来ました。

兄・ひとしが仲間と一緒にこういうコミュニティをつくれたらいいんじゃないかなという思いも込めて。(弟・たかし)

>「REFACTORY antiques 暮らし相談デスク」

 

【いまさらだけど感動した部門】部品収納用プラケース

2021年、人生ではじめてプラケース買いました、これすごい便利ですね。知らなかった。僕自身は、たとえ部屋が散らかっていても道具やパーツの場所を全部把握しているんです。だから今まで、収納整理用品ってちょっと野暮に感じるというか、苦手だったんですけど。

最近、子どもと一緒に木製玩具の「BRIO」で遊んだり、工作したりするようになりました。それで自分以外の人と物を整理し、ルールをつくることの重要性に今更ながら気づきました。そんなときに活躍するプラケース。当たり前だけど大事なことを再確認して、グッときました。(兄・ひとし)

【開発続けてくれてありがとう部門】配信機器「CEREVO | LiveShell W」

コロナ禍になってからオンラインイベント増加に伴い、映像配信の仕事がグッと増えています(※岩沢兄弟は「空間デザインユニット」ですが、弟の僕の専門はそもそも映像や配信関係です)。

ライブ配信機器の分野でハードウェアを作り続けてきたメーカー「Cerevo」が2016年秋に発売した製品の後継機を発表。展示会で仕様などを確認しましたが、エンコードという地味だけど休めない作業こそハードウェアに任せられると嬉しいわけで、開発し続けていてくれたことにグッと来ました。2022年春が楽しみです。(弟・たかし)

CEREVO | LiveShell W

【どこでも映画館部門】オンラインミニシアター「JAIHO」

動画配信と言えば見放題プランのイメージが強いですが、「JAIHO」は毎日1本新たな映画を配信して期間が過ぎると配信終了する仕組み。まさにオンラインに出来たミニシアターという感じです。視聴履歴からのレコメンドではなくて、「誰かが薦める仕組み」のよさをしみじみ感じられた点にグッと来ました。

他にもインディペンデント映画を配信する「鳴滝」や、リアルな映画館を持ちながらその存続のためにネット上に専用スクリーンを立ち上げた「豊岡劇場」の試みも面白いので、こういったサービスを使ってお籠り用シアターつくってみたいなぁなんて欲も出てきました。(弟・たかし)

オンラインミニシアター「JAIHO」

 

【美術館でグいっといきたい部門】ちょい呑み処「酒彩亭 盛(sakari)」

2020年夏、千葉市美術館リニューアルの案内に「地下にバルがオープン」と書いてありました。バルといったら、美術館らしくおしゃれな料理にグラスワインでも出すのかなぁと思っていたんですよね。ところがオープンしてみてびっくり。日本酒と焼酎の充実した酒場が出来てました! しかも一品200円、300円で飲んだり食べたりできるという、いわゆる「せんべろ」スタイル。美術館とのギャップにグッときました。

コロナ禍で営業自粛期間が続いてましたが、2021年秋口から営業再開したので、年明け1月13日からはじまる千葉市美術館の企画「つくりかけラボ06 岩沢兄弟|キメラ遊物園」で、ミニ打ち上げスポットとして盛り上がるといいなと期待してます。(弟・たかし)

ちょい呑み処「酒彩亭 盛(sakari)」

 

【DIYの一線を越えた瞬間部門】「コードレス静音インパクトドライバ」ほか

2021年後半は、岩沢兄弟の工房スペースを整備しました。試作の精度を上げようと新しい工具や機材もいろいろ導入。買ってよかったな〜と思うのは、静音インパクトドライバ。普通のインパクトドライバに比べて音が静かで、集合住宅のリフォーム現場や夜しか作業できないDIY愛好家がよく使うものらしいです。これ、いいです。

他にもスライド丸のこや作業台なども買いました。使ってみて「これはDIYの一線を越えるな」と感じた瞬間も。新しい工具に気持ちが湧き、どんどん色んなものを打ち付けたり、切りたくなったりしています。来年は何を打って切ろう……じゃなくて、つくろうかな。工具や機材は先程も紹介した千葉市美術館の滞在制作企画でまるっと会場に持っていく予定です。気になる人はぜひ見にきてね。(兄・ひとし)

 


グッときたデザインアワード2021 総評

2021年は昨年に引き続き、家やまちに籠もっていました。出かける機会が少なかったので、「つくる」が快適になるもののデザインが気になった感じがします(静音インパクトも自分のためだけでなく、周囲のおうちにいる人たちのため、とも言えますし)。この後は千葉市美術館での企画に合わせて、美術館でものづくりをするのに迷惑がかからない道具を買おうと思います。(兄・ひとし)

兄と同じく、外に出づらい時期が続いていて、初回のグッとデザインアワードのように「まちで見かけたアレにグッときた」的なものが減ってますね。それが2年ほど続いているので、継続して活動している人や専門的なサービスに目がいくようになったようです。来年は、テクノロジーの分野とものづくりの分野が組み合わさって生まれるユニークなアイデアにもっと出会いたいなと思うし、自分たちも生み出していきたいです。(弟・たかし)

 


*ご紹介した受賞作品は岩沢兄弟が一方的にノミネートし、勝手に褒めたたえたものです。ご了承ください。g賞に関するご要望・ご意見は岩沢兄弟のお問い合わせページまで。