2020.12.25

[お知らせ] 勝手に表彰! 「グッときたデザインアワード2020」を発表

グッときたデザインアワード2020のロゴ

2020年12月25日、空間デザインユニット・岩沢兄弟は、「グッときたデザインアワード2020」(通称「g賞」)を発表しました。g賞は、1年を通し、岩沢兄弟が「グッときた!」と感じた物事をデザイン視点で表彰するという、主観的かつ一方的なデザインアワードです。

審査にあたっては、岩沢兄(ひとし)と岩沢弟(たかし)が2020年に見聞きしたニュース、ブックマークしたもの、写真に収めたもの、心の片隅に記憶しておいたモノやコトの中から、(個人的に)厳正な審査のうえ、勝手に表彰しています。受賞者(物)の皆さま、おめでとうございます!

グッときたデザインアワード2020 受賞作品

【グッドな需要と供給部門】「夜のパン屋さん」プロジェクト

 

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ビッグイシューが読者からの寄付を元にスタートした「夜のパン屋さん」プロジェクト。その日に残ってしまいそうなパンをパン屋から預かり、それを販売するというもの。パンのピックアップと販売をビッグイシュー販売員と兼務できるホームレスの人の仕事として展開しています。

事業を営んでいく上では、POSデータをリアルタイムに活用して需要予測を立てて..….みたいな方向も大切なんだけど、生活に密着したものはタイミングや出会い、それを媒介してくれる人も必要だよなぁとハッとしました。(たかし)

10月1日、「夜のパン屋さん」プロジェクト、プレオープン!―コロナ禍の中、新たな「小商い―すぐにできる仕事」づくりを始めます。 | ビッグイシュー日本版
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ホームレスの人たちが余ったパンを売る「夜のパン屋さん」をはじめた理由 | 文春オンライン

 

【新しい仕事場様式部門】「ときどき事務所」

 

 

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ときどき事務所(@toki_doki_office)がシェアした投稿

コピーライター事務所Rockakuを営む森田哲生さんが、暮らしている埼玉県戸田市エリアで出会った元床屋を借りてはじめた「ときどき事務所」。

コロナ禍でほぼリモートワークになったことで、自宅近くに働く場所をつくったようだけど、事務所以外にもスタジオとして貸し出したり、パパの集いをやったりと、いろいろなことに使っていていい感じです。「ときどき」という名づけの巧みさも、さすがコピーライター! とくに、お手製の看板がいい。ホワイトボードペンで書き換えられるので、そのときどきの使い方にあわせて名前を変えているところも素敵。(ひとし)

ときどき事務所 Instagram

 

【クールな感染対策部門】「桑原商店」のコロナウイルス感染対策

コロナの感染対策でずっと気になっていたのは、せっかくデザインされた空間にとってつけたように置かれる消毒スプレーやビニールのカーテン、ついたての残念さ。「やるならちゃんとやろうよ〜」と思っていたら、これ以上ないぐらいかっこいい感染対策リニューアル空間を見つけました。去年のg賞でも表彰した、東京・五反田の角打ち「桑原商店」です。

もともとのデザインチームを感染対策でも登用し、スキーマ建築計画(内装設計)、MOTOMOTO inc.(ストアサイン計画・グラフィックデザイン)、高本設計施工(施工管理)の3社を中心にリニューアル。クールな空間にバシッとはまるパーテーションやレイアウト変更がさすがです。完璧! 今年はまだ訪問できていないけど、敬意を表して再度選びました。(ひとし)

桑原商店 飲食営業再開に伴う新型コロナウイルス感染防止対策のお知らせ
桑原商店 店舗情報(食べログ)

【一緒にできること部門】「加曽利貝塚ともに生きるプロジェクト」のどんぐりクッキー

千葉市美術館ミュージアムショップ「BATICA」で見かけた、どんぐりクッキー。手に取ったパッケージには、「BAKE DONGURI SINCE JOMON」の文字。「そうかー、どんぐりって縄文時代から食べてるもんなぁ」と思ってサイトを見てみたら、これまたグッとくるプロジェクトの説明文がありました。曰く、「どんぐりを拾うことなら多くの人が協力してくれるかもしれない、お菓子にしたらおいしいと食べてくれるかもしれない」

千葉市内の福祉作業所や地域の人が協働するプロジェクトしてはじまったそうです。どんぐりを拾うところから、粉にして、クッキーにするところまでを様々な人と一緒に進める。熱意も大事だけど、継続のための情報の出し方や伝え方も丁寧でいいなあと思いました。

いまはなかなか人と会えませんが、千葉のいい手土産が増えたことも嬉しいです。(たかし)

加曽利貝塚ともに生きるプロジェクト

 

【創造力のアップサイクル部門】「副産物産店」

山田毅(只本屋)と矢津吉隆(kumagusuku)によるプロジェクト。アーティストのアトリエから出る廃材を「副産物」と名付け、採取し、再構築し、販売を行う試み。

僕たちも制作過程の中で、廃材や端材が沢山出てきます。レーザーカッターで切り抜いて出た廃材となる方を眺めて、そちらの形から着想を得ることがあったり、残った材料のサイズに合わせて加工する形を決めたりすることもあります。
内装現場や撮影現場など、効率を上げるためには新品の規格品を使うことが大事な場面は多いです。が、プロトタイピングの途中やアイデアに煮詰まった時に、新たな視座を与えてくれるのは、作業場の端に転がっている端材や何かの切れ端だったりします。

そういった作る過程で生まれたものに、名前を付けて、販売まで行うことに「グッ」と来ました。(たかし)

副産物産店

 


グッときたデザインアワード2020 総評(岩沢兄弟)

2020年は、なかなか出歩くことが難しく、人と会うことが減ってしまった一年でした。やはりそうなると「グッとくること」に出会う率も減ってしまい、オンラインイベントやオンライン空間での数々の工夫に感心しつつも「グッときた」感は薄く、ふむふむと頷く日々。

結果的に新しい集い方や学び方、情報発信の方法の実験を模索しはじめる人たちの刺激を受け、自分たちもまた、拠点を千葉にうつして手探りで新しい場所をつくりはじめています。

だからこそ、今年のグッときたデザインアワードでは、自分たちが拠点づくりに頭や手足をうごかしながら感じている、モヤモヤとしたものとの向き合い方に刺激を与えてくれたものを選んでみました。私たちの試行錯誤も誰かの「グッと」に繋がれば嬉しいです。メリークリスマス!


*ご紹介した受賞作品は岩沢兄弟が一方的にノミネートし、勝手に褒めたたえたものです。ご了承ください。g賞に関するご要望・ご意見は岩沢兄弟のお問い合わせページまで。